新年明けましておめでとうございます(代表理事組合長)
代表理事組合長 飯 島 浩
明けましておめでとうございます。組合員の皆様にはご家族そろって令和8年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃より農協の事業運営に対しましてご理解、ご協力を頂いていることに心より感謝を申し上げます。
昨年を振り返ってみますと、令和7年も天候に翻弄された一年でありました。春先は雨天の日が多く、4月末には20㎝ほどの雪も降り、牧草追肥や蒔きつけ等の農作業は大幅に遅れましたが、その後は天候に恵まれ、牧草や各作物は平年よりも順調に生育しました。
一番草の収穫は好天のなか順調に作業が進み、量、質ともに良い物が確保できましたが、二番草については干ばつの影響を受け収量は少なく、雑草の生育が旺盛な圃場も多く見受けられました。デントコーンは9月の暴風により、当農協で作付けしている約7割が倒伏、折損の被害を受けました。粗飼料の不足や品質の低下による今年の生乳生産、営農に影響がないかと心配をしているところです。また、9月と11月の暴風により牛舎の屋根が飛ばされるなど、関連施設を含めて24件の被害報告を受けました。被害を受けた組合員の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
酪農関連では6月と8月の2回にわたり乳価が上がり、初生から初妊牛、廃用牛の価格も年間を通して安定していたと思いますし、生産者の暑熱対策への取り組みにより、猛暑の影響も限定的で生乳生産量を伸ばすことができました。
畑作関係では、春耕の遅れや7月後半の猛暑、干ばつの影響が大きい年となりましたが、生産者皆様の経験を元にした栽培管理とご努力があり、大根、ブロッコリーでは関係者皆様のご協力のもと成果をあげて頂きました。おかげさまでクミカンの状況は、前年と比べ好転しております。組合員皆様の営農に向き合う姿勢と取り組み、そのご努力に敬意を表しますとともに、深く感謝を申し上げます。
農協事業につきましては、第78回通常総会でご承認いただいた計画に沿って事業運営に取り組んできており、9月末では組合員皆様の生産が堅調に伸びている事、農協の事業を積極的にご利用頂いていること、職員の皆様にそれぞれの部署で、責任をもって業務に当たっていただいている事などで、計画を上回る状況で推移をしております。
Aコープ中標津店あるる、桜ヶ丘スタンドは、地域のお客様から多くのご利用を頂いておりますし、中標津町をはじめ各企業、団体には牛乳、乳製品の消費拡大へのご協力、応援を頂いており、多くの方々に支えられて農協の事業運営が推進出来ていると実感しております。こうしたなか、新たな牛乳消費拡大を願い、新商品として、なかしべつ牛乳を使ったアイスクリームとプリンの販売を始めました。なかしべつ牛乳と同じ、町花エゾリンドウをデザインしたパッケージですが、このデザインが中標津町農協のシンボルとして、広く定着してほしいとの思いを込め、ピンバッチを制作しました。組合員、青年部、女性部、職員へお配りしましたので、さまざまな場面で着用してい頂ければと思います。
農協新事務所の工事につきましては、建設企業体、関係者の皆様にご対応いただき、計画通り順調に進んでおります。今後は工事の進捗状況を広報誌にて、写真を掲載しながらお知らせして参ります。
さて、7月の参議院議員選挙において、組合員、JA職員をはじめ多くの皆様にご支援をいただき、全国農業者農政運動組織が推薦した、東野ひでき氏を国政に送り出すことができました。皆様の応援に心より御礼申し上げます
近年、農業を取り巻く環境は、気候変動によって起きる自然災害、国際紛争の影響と円安基調の継続による飼料、肥料、生産資材の高止まり等、厳しい状況が続いていますが、改正食料農業農村基本法の施行により、令和7年度から5年間が農業構造転換集中対策期間として位置付けられました。食料安全保障の強化と持続可能な農業基盤の確立に向けて、東野ひでき氏には、我々組合員、現場の声を国政に届ける活動をお願いするところです。
令和8年が始まりますが、畑作では、直接支払交付金(ゲタ対策)が実質手取り増加で決定し、酪農においては補給金、集送乳調整金の決定はこれからですが、交付対象数量の拡大と単価の値上げに期待しているところです。乳価については、昨年の期中値上げが年始めから反映されることになりますので、組合員皆様の生産努力が確実に、収益につながるように願っております。
結びに、組合員、ご家族、農協役職員の皆様のご健勝とご多幸、それぞれの農場が益々ご繁栄されますことを、心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。
本年もよろしくお願い申し上げます。
